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Amazon人気商品ランキング/星野博美psWorksはAmazon.co.jpの提携サイトです。代金確認、及び商品の発送はAmazon.co.jpが行います。 1500円以上のお買い上げで国内配送料無料!! 中古価格が表示されている商品は[商品詳細]ページでご購入頂けます。 商品総数:14/総ページ数:2 最終更新日:2008/09/08 打ちのめされるようなすごい本カスタマーレビューピックアップ 打ちのめされるようなすごい本、とは、まさに本書のことである。 ここには人間米原万里がいる。 本書に比べたら「魔女の一ダース」も「オリガ・モリソヴナ」もカスのようなものである。 恥も外聞も見栄も虚飾もかなぐり捨てた、生身の人間、裸の米原万里(誰だ、そんなもの見たくないと言ってている人は?!)が、まさしく赤裸々に自分自身をあらわにしているのだ。 正直、私は愕然とした。 米原万里のこうした一面を、それまでの書物からは読み取ることが出来なかったからだ。いや、この本からしか読み取ることが出来ないのだ。 本書で打ちのめされない人がいるとすれば、それは、タダひとり、故米原万里だけである。 ただの書評集だと思ったら大間違い。 文句なしの最高傑作だ。 カスタマーレビューピックアップ 様々な分野の著作についての書評をまとめた本であるが、著者の複眼視的柔軟な思考と幅広い興味が溢れてでている本である。この本こそ、打ちのめされるようなすごい本である。小生の2007年のベスト本。 カスタマーレビューピックアップ しょせんは書評本…と甘く見たのが間違いだった。結局、読み終えるのに1週間もかかってしまった。500頁余(しかも第二部は上下2段組)の厚みも一因だろうし、並行して他の本も読んでいたが、それにしても、だ。 言うまでもなく、本書に専心できなかったのは退屈だったからでも(なら途中で放り出している)、難しかったからでもない(と思う)。本を褒める言葉として時々、「面白いのに1度に多く読み進めない」という表現を見かけるが、正にそんな感じだった。どんどん先に進みたいのに、たちまち正体不明の満腹感に襲われて、つい休憩を入れてしまう。そんなことの繰り返しだった。 告白すれば、米原本は今回が初体験。実は本書のタイトルが嫌いで、最初に読むなら他のものをと密かに心に決めていたのだが、ひょんなキッカケで頁を開いたら、そのまま米原ワールドに拉致されてしまった。私には馴染みのない本が主に扱われていたり、「ハリポタにはまった」(P203)などと容易には看過し難い過ちを犯していたり(…笑)、大塚ひかり『源氏の男はみんなサイテー』文庫版のための04年の解説(p485)が明らかに丸谷才一『輝く日の宮』への03年の書評(P460)の焼き直しだったりと、手放しで米原礼賛をブチ上げるのは躊躇われるが、しかしこの1週間、自分が本書を読み通すであろうことを疑ったことは一瞬としてなかった(でもタイトルはやっぱり嫌い。その含意や編集者の気持ちは分からぬでもないが、米原さんがご存命なら、こういうタイトルはお付けにならないのではないか? ビギナーのくせに僭越だが…)。 闘病中の文章は、読んでいて辛かった。惜しい人を亡くしたものだと思う。 カスタマーレビューピックアップ プロ通訳が仕事のために勉強する労力を傍目からでも見たことのない人には分からないかもしれませんが、通訳業とエッセイストの仕事(+プライベートまで)をこなしながらこれだけ読書しているとは恐ろしいくらいに感嘆し、少しは見習わなくては、と思いました。 敗戦を終戦と呼ぶ日本人に対する批判や、外務省をアメリカの属国であることをカモフラージュするための機関(米原氏は外務省の仕事もこなしてました!)などといったさりげないトゲは本当にチャーミング。 生前の米原氏のエッセーなどのおもしろさを期待すると裏切られと感じられる読者もいるかもしれないが、書評エッセーで米原氏が取捨選択して見せる(開示する)プライベート・ライフの切り取り方は、真似ようと思って出来るものではありません。 この本の唯一の欠点は、目の前にメモ帳やインターネットに接続しているPCがないと、読みたい本リストを作ったりアマゾンで注文したり在庫確認ができなくて不安になることでしょうか。 カスタマーレビューピックアップ
日本人は読書会といいますと、同じ本を読んで感想を語り合うみたいなことをやりますが、あれって非効率的ですよね。テーマを決め、それぞれ同じジャンルで違った本を読んで、その内容を報告しあう方がよっぽどタメになります。なんか、不遜な云い方ですが、最高の読み手の方に、あまり知らないジャンルの面白本をじっくり解説してもらったようで、個人的な知識の地平が一気に広がったように感じます。ある程度、分量もあるので、読んだ気にさせてもらったというか、重要なエキスだけ教えてもらった、みたいな。 ネルー好きの親類筋の女性が、なんかの式典に招かれたんだけど、不可触賤民をステッキをステッキで振り上げて追っ払ったネルーを見て百年の恋が冷めたみたいな話や(p.29)、バチカンがカトリックの多いスロヴェニアとクロアチアを独立させるためにユーゴ内戦を画策したというような話(p.173)、日本では病院の霊安室から火葬場へ直行する「直葬」など葬儀の簡略化傾向が顕著になりつつあるというような話(p.265)も面白かったです。 愚か者、中国をゆく (光文社新書 (350))カスタマーレビューピックアップ 執筆・出版の順番がおそらく逆なのだろう。もっといえば著者の中国とのかかわり方がまだ表面的だったころの話を時間が経ってから描いていて二重に生ぬるい。「転がる香港に苔は生えない」等で描ききれている刹那さ、対峙の記述が、中途半端だ。マイケルとのかかわりに気をさかざるをえなかったからか描ききれていない、あの時代の「におい」や今につながるあのパワー、ふと垣間見せてくれた人情、陽気さをもっともっと思い出させて欲しかった。同時代切符がとれなくて、硬座の座席の下で食べ散らかされたゴミを掻き分けた床で一晩移動したこともある身の勝手な思いでした。 1点疑問。119ページの「硬臥の風景」の写真はRW=RuanWo軟臥。旅の途中で軟臥に乗ったのか、他の時期のものなのか。いずれにしてもキャプションと写真が合っていないです。 カスタマーレビューピックアップ 20年前の旅行を振り返り、今の中国に思いを馳せるという不思議な作品。それでも違和感なく読み進められたのは、著者の目線にブレがないためだろか。あと、文章の端々から筆者の人間(本書では中国人と同行者ら)に対する切ないまでの愛情を感じる。筆者の人間性が本を左右する、という当たり前のことを思い出させてくれた本。 カスタマーレビューピックアップ 公務員(中国の)が列車の利用者を人間扱いしていなかった1980年代の旅行記。 服務員のご都合が最優先で列車が運行されていました。 どっかの国の年金制度のようです。 もうええっちゅうぐらいの極悪な列車旅行。残酷物語です。 旅の相棒は読書にひきこもっちゃうしで、散々な目にあいます。 他の作品も同様に端正な文章と確固とした視点。 良著ですねえ。 「おわりにー」にかかれている近未来の中国には小生も同様の 不安を感じています。国民の間のあまりの格差のおおきさです。 官僚の汚職に対する不満も同じくらいの断絶を生んでいます。 丸腰の人民に最新兵器で鎮圧する政府の軍隊、なんていう映像は みたくないですね。 カスタマーレビューピックアップ 最初は、著者の若い頃(20年前)の旅行記かと思って読み始めた。 たしかのその通りではあるのだが、中国のルポルタージュが縦糸に、 かつての苦い思い出や、今も抱き続ける中国、香港への強いこだわりが横糸になり、 非常に面白く読めた。 「転がる香港に苔は生えない」もさすがだったが、この著者は、自らを真剣に見つめる目を持っている。 これはノンフィクションライターとして不可欠のものだと思う。 もっとも……文章のタッチは軽い。 ユーモアもあり、その中に異文化交流(とひと言で言い切れないのだが)に戸惑う著者の姿も見られ、 考えさせられることも多かった。 こういうアジアものの紀行文は少なくないが、沢木耕太郎などとはまったく違った味を出している。 自らを「愚か者」と言いつつ、そんな自分を嫌いになれない。中国とも縁を切れない……。 そんな「ゆらぎ」が感じられる素晴らしい紀行文である。 カスタマーレビューピックアップ
20年前のほろ苦い旅の思い出とあまりにも急激な社会変化で 破綻しそうな現在の中国への危惧を違和感なく描ける著者の 技量はさすがです。 バックパッカーの経験のない私にさえ、20年前の旅が リアルタイムで迫ってきました。その中で "idiot" が 様々な意味でうまく使われています。 片や現在の中国に対する危惧がウォシュレットとその隣の (トイレットペーパーを捨てる為の)ごみ箱で表されています。 96年に北京に行った時見たごみ箱にあったピンクのトイレット ペーパーを思い出しました。 私にとっての中国とは一言でいうと "too much" です。 その中国が破綻したら日本のバブル崩壊なんていう生易しい ものではなく全世界に影響するだろうと思うと恐ろしくなりました。 転がる香港に苔は生えない (文春文庫)カスタマーレビューピックアップ 香港を、香港の人を、自分の目で見たくなりました。 人が生々しく「生」を謳歌している本はおもしろい。 香港返還前後の話ですが、あまり古びた感じはしません。 率直な文体もいい。 ガイドブックの、比較文化論的の枠を軽々と越えている。 今、読んでも人によっていろんな発見がありそうな本だと思った。 懐が深い。 ただ読み終わるのには、少し疲れました。 カスタマーレビューピックアップ 返還前後の香港生活のお話。住環境は劣悪、中国からの密航者と貧民であふれかえる下町。 返還前の不安と期待が入り交じった複雑な社会心理。中国共産党に対する不信とイギリス に対する嫌悪。いろいろなことが入り交じって将来像が全く描けないのであるが、それでも たくましく生きていく香港人。 日本ではまず出会うことは無いであろう重たい歴史を背負った老人。 ただ座っているだけでもつよい魅力を感じないわけがありません。 人と人の距離がすごく近く、言いたい放題自分の主張を押し通していきます。人間的で 暖かいようにおもいました。また、大爆笑シーンに一番の幸せをかんじます。 そう、日本人が外国人といっしょに笑えるということはめったにありません。 まず、言葉の壁をのりこえることと、笑う土台となる相互理解された常識がないと同じ ところでわらえません。 アジアの人々に対する友情を感じました。(アジアの国家に対するという意味ではなく。) 心に残る名著でした。 カスタマーレビューピックアップ 97年、返還に沸く香港で、二度目の留学となる作者は日本人としての自分と、「大陸」に対して自らの選民意識を隠そうとしない、どころか積極的に肯定さえしようとする香港人、そして難民さながらに流入してくる「大陸」の人たちの変化や在り方を、時にゆるく、時に冷徹に描いていきます。この時期、僕自身がある理由から韓国を頻繁に訪れていて、韓国の人たちの日本人に向けたまなざしや、根付いているはずの儒教思想の裏表に戸惑うことが多かったので、作者の香港での出会いやめぐり合わせの繰り返しに身近なものを感じたりもしました。小林紀晴の「アジアン・ジャパニーズ」にはすこし作り物めいた感じ(コンパクトにまとまっているためだと思います。記述に嘘があるとかいった含みはまったくありません)がしたのですが、本書は600ページを超えるヴォリュームが海外にいる時のめまぐるしくも、まったりとした時間の進み方を自然に体現しているように思いました。 カスタマーレビューピックアップ 旅行で豪華なホテルに「滞在したい」けれど街に「住みたくはない」香港。 留学した上でさらに部屋を借りてほぼ定住。しかも返還時期をはさんで。 厳しい体験をしながらも、目線が現地の人と同じ高さで暖かいルポ。 生活感も漂い、あの独特の臭い(下水、香草、体臭)まで漂ってくる。 読み応えあり。著者の一連の作品を読みたくなる。 カスタマーレビューピックアップ
衝撃を受けました・・・日本人でここまで深く見聞きした上で本業は写真家であるのに文章として完成させていることに。私が見た香港は本当に上っ面なのだと思い知りましたが、自分では決して見ることのできなかった街、人をいきいきと描いていて、もう一度旅行し、堪能した気分になります。辛口、シャープ、でもドライではない。 なんとも言えない魅力にあふれ何度読んだでしょう。そして読むたびに旅をし、楽しいだけではない心の疲れも感じ、日常から完全に外れることができます。香港返還前後の事なので、その後の転がり続けた香港をぜひ書いて欲しいです。 グレゴリ青山の もっさい中学生カスタマーレビューピックアップ 「もっさい」って聞き慣れないので何かと思ったら、京都で使われる「野暮ったくて垢抜けないさま」を表す言葉だそうです。で、著者自身が「もっさい中学生」だった頃(80年代)の日常を振り返る形で描かれていますが、味付けに創作も加えられていると思われ、その境界ははっきりしません。ですがそんなことはどうでもいいくらい面白いです。私は完全に同世代なのでアイドルやテレビ番組などの時事ネタもツボでしたが、それらがピンとこない方でも爆笑必至です。 ですがこの作品は単なる爆笑モノでなく、「当時、きっと子供なりに切なかったろうな…」と思えるようなクラスメイトのエピソードがさりげなく、そして優しく描かれていて、ホロリとさせられます。影の薄いクラスメイト”山岡さん”を描いた「見えない中学生」、ボロボロの犬のぬいぐるだけを相手に過ごしてきた鍵っ子小学生「ヤンキーとパピーちゃん」、番外篇の「あの同級生は今…」等、クラスに一人は似たような人がいた気がします。 ここから先は読まないとわからない感想ですみませんが、もし私も山岡さんの同級生だったら、「ぢぢぢぢぢぢ…、づづづづづづ…」と言ってあげたかったなあ。あと、きっと山岡さんはその後「大槻ケンヂ」が現れたとき衝撃を受け、そして喜んだんじゃないだろうか…なんて思ってしまいました。 カスタマーレビューピックアップ
80年代の中学生の生活模様。地味だけど楽しく過ごしている垢抜けないちょっと変な女の子達の日常を面白おかしく描いています。私は2000年代の中学生ですので時事ネタで元ネタがわからないものが結構出て来ましたがわからないのにそれすらもめちゃくちゃ面白かったです。『もっさい女子は毛玉ができやすい』のエピソードが私的にツボどまんなかでした。もっさい女子中生目線の展開ですので女性の方がこの面白さは理解しやすいかもしれません。 のりたまと煙突カスタマーレビューピックアップ ほのぼのしたり、ドキっとしたり、心にぐさっときたり・・・。そんな感動の連続でした。 読みやすいエッセイ集ですが、中身はとても深くて刺激的な本です。 本書は、作者独特の純粋な感性で現在と過去の身近な出来事を描写しながら、まっすぐな視線で「人生」を見つめています。というより「葛藤」している表現の方が適切かもしれません。 「転がる香港に苔は生えない」や「謝々チャイニーズ」を読んだことのある星野ファンなら、本書に裏切られることはないでしょう。1,850円はちょっと勇気が要る値段ですが、けっして高くないと思いました。 星野ファンでなくても、読み手のそれぞれの立場によって、いろいろな貴重なもの(違った見方、考え方、感動、・・・)を見つけられる本だと思いました。 あえて気になったことを書きますと、帯の表に「遠ざかる昭和---私たちは何を得て、何を失ったのか?」とありますが、これには違和感を感じました。私の読み方が間違っているかもしれませんが、作者にとっての本書のテーマは「記憶」ではないと思うのです。 同じ理由で、最終章の「よくばりな記憶---あとがきにかえて」にも違和感を感じました。これって、編集者が作者に無理に書かせたものじゃないだろうかと邪推してしまうような、取ってつけたような印象がありました(本当のところはわかりません。間違っていたらすみません)。 でも、こんなことは本書にとっては小さなことかもしれません。それくらい中身のある本だと思いました。 個人的には、星野さんはもっと注目されてもいいのになと思います。のんびりペースでもいいので、長く書き続けてほしいものです。 カスタマーレビューピックアップ 最後の節「よくばりな記憶ーあとがきにかえて」はそれまでの自然体 からちょっと力んだ文章になっていますが、作者の生き方考え方が表 れていて好きです。 作者は大の猫好きで、ぽつんと寂しげな人やおばあさんに関心があり ます。文章から優しさ、親切さ、良識が伝わってきます。死にまつわ る話も多いのですが懐かしさをこめて事実として受け止めています。 記憶力が良いのか、ある出来事をきっかけに思い出が糸をつむぐよう に引っ張り出されます。 のりたまは「のり」「たま」という猫の名、煙突は銭湯の煙突。 癒し系の作品です。 カスタマーレビューピックアップ 「転がる香港に苔は生えない」で著者にはまりました。順は逆でしたが「謝々チャイニーズ」も素晴らしかった。「銭湯の女神」で、初めて国内での生活を見つめた内容にさらにはまり、この「のりたまと煙突」では、日ごろ感じた事、言いたい事がたくさん文章になって語りかけてきます。あ、そういう事だったのかも・・。と改めて考える事もあり、押しつけのない自己啓発本ともいえると思います。かつて自由を追求した人へ、今も求めている人たちへ、ぜひ、お薦めします。 カスタマーレビューピックアップ
「自分にほうびをやりたくなる人間になってみたいものだ」この一文は 本文からの抜粋である。 つまり、この言い回しがこのエッセイの醍醐味だと思う。 昨今、己に酔う作家が多いなかで、客観的な視線と、少し毒を含んだ文章、 多少おばさんっぽい感情が目立つ部分もありますが、肩の力を抜いて愉しめるエッセイです。 迷子の自由カスタマーレビューピックアップ 書いていることは地味に感じるかもしれません。批評めいた内容はなく、自己主張がほとんど 感じられないので、地味な印象かもしれません。しかし、エッセイを書くこと自体が、自己の 視点の表現であるので、自己主張なのです。 ということで、何を表現しているかというと、生活への愛着と、他人への愛情ですね。 武蔵野での生活に対しても、重慶、インドに住んでいる人々にも愛情がわいてきます。 ということで、とてもとてもいい本です。 風景を美しく切り取ったや、現実の本質を突きつけるような写真(手抜きなしです)と 短いですけど2ページに端正な文章で丁寧に綴られた文章。繰り返しますが、そういう ”作りのよさ”にも愛情が感じられるいい作品です カスタマーレビューピックアップ 写真家が書いたエッセーである。50編の話が1冊の本にまとめられ、それは全て「写真を撮る」という行為の「ごほうび」に基づき書かれている。 著者は、カメラを持つことは、面白くない人生には違いない(「海辺の出来事 インド」より)、体は悲鳴を上げているのに「もう撮らない」という決断はなかなか下せない(「花屋の主人 重慶」より)と述べている。けれども、カメラを持っていると、素敵なことも時には起こり(「写真屋稼業 インド」より)、本当に忘れられない街になった(「花屋の主人 重慶」より)とも述べている。 カメラを持ち歩き、写真を撮るという行為を続けていく生活は非常に体力を使う。本書はそんな生活を応援してくれるサプリだと思う。 カスタマーレビューピックアップ 『銭湯の女神』から星野博美を読み始めた。この人の人間に対する視線は、いつもさりげなく優しい。新刊が待ち遠しくなる作家の一人。 この本も期待に違わず、著者の本業(?)の写真と組み合わせた短いストーリーが、心をジワーと暖かくしてくれた。 ちょっと残念だったのは、最後の『花畑』の花がマリーゴールドだったこと。花畑だったら、れんげそうやクローバー、せめてコスモスが良かった。勝手な思い込みではあるが。 今日は散歩をしよう、そんな気持にさせてくれる一冊。 カスタマーレビューピックアップ タイトルが気に入ったので買った、中身をよく読まずに…。このフォトエッセー全体にかむる題名かと錯覚していたが、本書所収50編の中の1編の小タイトルだった。それでも、私は裏切られなかった。わずか見開き2ページには大略次のようなことが書かれていた。 その日は、朝からなんとなくいい感じだった…武蔵野…迷子になるには最適の日だった…毎日迷子になっているわけにはいかない…帰巣本能・体内時計に縛られている…迷子になろうとしても迷子になる自由すらない…その日もやはり、迷子になれなかった…家の近くまで帰って夕焼け空を口をぽかんと開けて見上げていたら、通りかかった見知らぬ女の子が「すごいね」と言った。私も「そうね」と言った。今日は迷子にならなくてよかった…次のページ見開きに夕焼け雲の美しい写真を載せている。 私たちは「迷子になる自由すらない」日常に縛られているが、その合間合間にかけがえのなく美しいもの・優しいものに触れられる自由を得ている。それを象徴するのがこのメインタイトルのエッセーだろう。 本書に掲載された作品は「東京」「インド」「重慶」のふとした街角の小景・風物・人間のたたずまいが多く、「記憶喪失」の歯止めくらいの肩肘張らない制作になっている。本書はそのような【親近感の湧く爽やかさ】漲る一書である。 カスタマーレビューピックアップ
写真とエッセイが交互に入っている、フォトエッセイ。 東京、インド、重慶の身近にある何でもない風景や光景を写した写真なのですが、 そこに自分が入り込んでいるかのような空気感がとても気持ちいい。 またエッセイによって、それぞれの写真に対する作者の思い入れがわかり、 別の角度から写真を楽しむこともできます。 晴れた穏やかな天気の日に、散歩をしながら外で読みたくなりました。 謝々!チャイニーズ (文春文庫 ほ 11-3)転がる香港に苔は生えないカスタマーレビューピックアップ 97年、返還に沸く香港で、二度目の留学となる作者は日本人としての自分と、「大陸」に対して自らの選民意識を隠そうとしない、どころか積極的に肯定さえしようとする香港人、そして難民さながらに流入してくる「大陸」の人たちの変化や在り方を、時にゆるく、時に冷徹に描いていきます。この時期、僕自身がある理由から韓国を頻繁に訪れていて、韓国の人たちの日本人に向けたまなざしや、根付いているはずの儒教思想の裏表に戸惑うことが多かったので、作者の香港での出会いやめぐり合わせの繰り返しに身近なものを感じたりもしました。小林紀晴の「アジアン・デイズ」にはすこし作り物めいた感じ(コンパクトにまとまっているためだと思います。記述に嘘があるとかいった含みはまったくありません)がしたのですが、本書は600ページを超えるヴォリュームが海外にいる時のめまぐるしくも、まったりとした時間の進み方を自然に体現しているように思いました。 カスタマーレビューピックアップ 1ヶ月ほど前に書店で見かけ、購入しました。 自分が普段購入する文庫の中ではかなり厚い部類に入るので 一瞬、ためらいましたが読み始めてみるとあっという間に 読み終えてしまいました。 何というのか、この表現力。自分も旅行好きで紀行本を素人 ながら自作してみたりするのですが、あぁプロの文章、「本物」 を感じざるを得ませんでした。 単なる観光旅行が好きな人以外、香港という街に惹かれる方、 万人にお勧めできます。 カスタマーレビューピックアップ 著者と同じ時期に香港に住んでいました。私もまさに同じようなことを感じていました。 香港人が返還の前後に感じていたであろう複雑な気持ちがとてもうまく書かれていて、そのときの香港の空気まで伝わってくるように感じました。 香港の人たちはいつも前向き、でもそれはそうならざるを得ない環境に生きているから。 今は変わってしまった空港とその周りの街の雰囲気をこの本の中でまだ感じることができてなんだかとてもうれしかったです。 カスタマーレビューピックアップ 生々しい香港の人々の生活が感覚として伝わってくる内容は、返還という特定の時期に2年住んでいた著者の体験と表現力から生まれたものであり、他に類を見ない絶品だという印象です。 歴史や人々の生活実態を頭で理解することは、見方や方法が一つでないため困難を極めますが、著者の体験を通して心の感覚で、数字や記録では残す事ができない目に見えない感覚がつかめてきたのです。 この本を読んだのは2度香港を訪れた後でしたから、より深く本の内容の世界に入り込むことができたのだと思います。香港は植民地だったため、新興勢力は大きくても、本土からの人には安定した居住環境は元々なかったわけで、現地でも非常に生々しくそれが伝わってきた記憶があります。表紙の写真も素晴らしいので記念にとっておきたい本になりました。私の中での香港の思い出とも絶妙にかみ合ったのだと思います。 カスタマーレビューピックアップ
何回読み直したかわからない本だ。 星野博美氏の著作の中では一番厚い。そして、星野博美氏そのものを体現した本だと思う。 香港と香港の人々を愛して愛してやまない星野氏の体験、感想、感覚、使い古された言葉だが、息遣い、動悸までが感じられる。星野博美氏にとって「香港」は恋愛対象のように思える。そのくらい、彼女の視点から捕らえた香港が濃密に描かれている。 私が好きなページは、彼女が日本に帰国する時の話だ。 今まで借りていたアパートを大家とトラブルを起こし、最後にガチャッと鍵をかけ、慌ててまた開けようとしたが、もう二度と開く事は無かった・・・・というあの瞬間がとても好きだ。「この場所に私は住めない」と帰国するのに、やはり去りがたくてもう一度入ろうとし、拒まれる。彼女にとって香港は一生気になる恋人の一人なのだろう。(中国もこよなく愛する星野氏だから・・)そう思う。それだけ激しく愛する情熱を持ち合わせる彼女と、彼女が恋して止まない香港に魅せられる。 謝々!チャイニーズ―中国・華南、真夏のトラベリング・バスカスタマーレビューピックアップ 最近、文庫化されてましたよね。 ですよね。このタイミングですよ。 もっと沢山の人に読んで欲しいと思ってたところでしたとも。 今よくある類の「中国観」とは全然違う系統の視点が。ね。 あとがき数枚読むだけでも、びんびん来ます。 それでも充分は充分なのでしょうが、 あとがき読んだら本文読まずにゃいられないこと間違いなし。 やっぱり星野氏、中国について書かせると違いますな。 カスタマーレビューピックアップ 中国華南の沿岸沿いをバスに乗っていく女一人旅。ただひたすら中国人を知りたいという動機で、放浪 しています。いく先々で知り合いになった中国人の話を書き綴っているのですが、中国人のたくましさ に感動すらおぼえます。本の終盤にかかれていますが、日本式人生システムにのっていると、自分で 道を探さなくてもなんとか生きてはいけます。が、よりよい収入、生活をもとめて密航をも辞さない 中国人に比べると、日本式はあまりに生命力の欠落したものに感じられます。 読むと、自分にも可能性があって、それは自分次第で実現できるものなのでは?と考えてしまいます。 題名が安易な感じがしてそこはちょっとなんですが、題名から想像するよりはるかによい旅行記であり、 体はって書いてます、という感じがとてもいいです。読み応え十分で良著です。 カスタマーレビューピックアップ 作者は中国人と交わるとほんとうにいい文章を書く。「一人旅の最大の敵は空腹」「地球の歩き方など存在しない。あるのは自分の歩き方だけだ。」「中国人は私の学校だった。」などのハードボイルドな私立探偵も裸足で逃げそうな名文句と暖かい名場面満載。「中国人論」としても「中国街歩き」としても最高の出来。そろそろ10年以上たっているのでぜひ再訪してもう一度、大変革後の現在を書いてほしい。 カスタマーレビューピックアップ 「転がる香港。。」を読んで著者のほかの作品も読みたくなり、手に取った。 たしかに中国の人との付き合いってこの本に書かれているような部分がある気がする。 損得抜きというのがなかなか難しい。 そんな経験をしたことのある人には、著者が昔の知り合いをたずねてがっかりしたり、 傷ついたり、考えたり、そんな気持ちがよくわかるはず。 文章と写真で中国南部のあの暑さや雰囲気が伝わってくるようでとても楽しめた。 カスタマーレビューピックアップ
筆者の文章スタイルがとても好き。特に人物描写が生き生きしていて、この本に登場する人達の人柄や心情がヒシヒシと伝わってきた。 それにしても中国人は本当にバイタリティーにあふれていて元気だ。商売熱心でがめつく、初対面の人に対しては無愛想だが、一度親しくなると家族の一員のように接してくれていろいろと助けてくれる。中国の南方を旅した著者はそれぞれの地で出会ったたくさんの中国人の生きる姿を通して、人間が生きるという営みはそれ自体が尊いものだということを教えられたと語っている。彼女が知り合ったのは皆どこにでもいる普通の人々だけれど、それぞれ人生のドラマがあり、毎日を必死で生きているのだ。 華南体感―星野博美写真集カスタマーレビューピックアップ
表紙の写真を見た瞬間、購入してよかったと思った。 若いショートカットの母親が子に乳を含ませている笑顔。その若さが、星野博美氏の第一作の写真集の若さとだぶった。 星野博美氏の本は写真集を含めこれで全部購入したことになる。彼女の著作「転がる香港に苔ははえない」からファンになった。ただ、この写真集「華南体感」だけは何故か今まで買えなかった。今回買って本当に良かったと思った。 どの作家の作品も年代毎に読んでいくと、その著者にはりついていく「熟成」というものが良くも悪くも感じられる。星野氏も例外ではない。けれど、この写真集を見て、「熟成してない若さゆえのさわやかさ」が感じられた。彼女の「ホンコンフラワー」とは全く違う。是非見比べて頂きたい。彼女の「若さと熟成」が感じられると思う。 |
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